フロンティアのゲーミングデスクトップFRGHLB860/SG4のレビューを行いました。
本記事では FRGHLB860/SG4 の主要パーツごとに性能とコスパを評価し、総合的な性能評価とコスパ評価をスコアとして算出しています。
さらに、FRGHLB860/SG4の特徴や実際の使い勝手をまとめ、同社の上位モデルや他社製品との比較も行いました。
「買う前に本当にこのPCでいいの?」と悩んでいる方に向けて、性能・価格・用途別のおすすめ度をわかりやすく解説しています。
目次から各項目へ飛べるので、気になるところからチェックしてみてください。
FRGHLB860/SG4の基本スペック
メーカー | FRONTIER |
ブランド名 | GHLシリーズ |
製品名 | FRGHLB860/SG4 |
OS | Windows 11 Home 64bit |
CPU | Intel Core Ultra 5 225F(3.3GHz[P-core]/最大4.9GHz/10コア/10スレッド/20MB) |
CPUクーラー | MSI製 水冷CPUクーラー(MAG CORELIQUID I240) |
GPU | AMD Radeon RX 9060 XT 8GB |
メモリ | 32GB(16GB×2)(DDR5-5600) |
ストレージ | 1TB SSD(M.2 NVMe Gen4)(Crucial P3 Plus) |
電源 | 750W(80PLUS GOLD) |
マザーボード/チップセット | Intel B860 チップセット(MSI系) |
ケースファン | 背面140mm×1 標準/前面・上面は増設対応 |
サイズ | 230(幅)×465(奥行)×500(高)mm |
販売価格 | 214,800円 + 送料3,300円 |
FRGHLB860/SG4の評価
CPU・GPU・メモリ・ストレージ・CPU+GPU・総合の6項目からスコアとして算出した結果、CPU+GPUの性能評価は3.60、コスパ評価は0.118、総合の性能評価は4.65、コスパ評価は0.0604となりました。
評価項目 | 性能(容量)評価 | コスパ評価 |
CPU | 3.15 | 0.144 |
GPU | 4.05 | 0.0928 |
メモリ | 6.40 | 0.000147 |
ストレージ | 5.00 | 0.00459 |
CPU+GPU | 3.60 | 0.118 |
総合 | 4.65 | 0.0604 |
FRGHLB860/SG4の特徴
FRGHLB860/SG4は、Intel Core Ultra 5 225F とRadeon RX 9060 XT(8GB)を搭載したモデルです。フルHDでは高設定、WQHDでは中設定を目安に快適に遊べるミドル〜ミドルハイ級のバランスを備えており、日常作業や軽めの編集・配信もそつなくこなします。
標準で 32GB DDR5メモリと1TB NVMe Gen4 SSDを搭載。大容量・高速ストレージのためゲームのロードや素材管理が快適です。
冷却と電源は240mm簡易水冷+750W 80PLUS GOLDを採用しており、将来的なストレージ増設やGPU強化にも余裕があります。
4K超高設定を狙う用途ではGPUが中位クラスのため設定調整が必要ですが、FSRなどのアップスケーリングを活用すれば対応タイトルではさらなるフレームレート向上が期待できます。
静音性・冷却性・拡張性のバランスに優れ、コスパ重視で長く使える1台を探している方におすすめです。
FRGHLB860/SG4のメリット
- 32GBメモリ & 1TB Gen4 SSDが標準搭載で余裕
- 240mm簡易水冷+大型筐体で高い冷却性能
- 750W 80PLUS GOLD電源で将来的なGPU交換にも安心
- 最新世代のCore Ultra 5を搭載し、省電力と高性能を両立
FRGHLB860/SG4のデメリット
- 本体サイズが大きめで設置スペースを選ぶ
- 標準GPUはミドルクラスで、4K超高設定にはやや非力
- 価格は20万円超えで、コスト重視の人には高め
- USB Type-Cポートがなく拡張性に欠ける
FRGHLB860/SG4の性能詳細
CPU
FRGHLB860/SG4に搭載されているIntel Core Ultra 5 225F は、Arrow Lake世代の最新デスクトップCPUで、2025年第1四半期に発売されたモデルです。
このCPUは、6つのPコア + 4つのEコア(計10コア / 10スレッド) を備えており、最大クロックは約4.9 GHz、L3キャッシュは20 MBを搭載しています。最新の3nmプロセスで製造されており省電力かつ高効率な設計が特徴です。
この構成により、普段のWEB閲覧やオフィス作業はもちろん、ライト〜中量級の動画編集や配信にも十分対応できる性能を備えています。
また、ゲーム用途においてもGPUの性能をしっかり引き出せる処理力があり240mm簡易水冷との組み合わせによって高負荷時でも安定した動作が期待できます。
PassMarkスコアは31,413となっています。

GPU
FRGHLB860/SG4に搭載されている
Radeon RX 9060 XT 8GB は、最新世代のRadeon GPUで、フルHD高設定〜WQHD中設定を快適にプレイできる性能 を持っています。
さらに、AMD独自の FSR(FidelityFX Super Resolution) に対応しており、対応ゲームでは描画を保ちながらフレームレートを向上させるメリット があります。
可変リフレッシュレート機能と組み合わせれば、幅広いゲームタイトルを快適に楽しめる 点も強みです。
また、省電力性は優れているが、ハイエンドGPUに比べると性能面では一歩譲る ため、最新の重量級タイトルをWQHD以上で最高画質で遊びたい場合は注意が必要です。
PassMarkスコアは20,293となっています。

メモリ
FRGHLB860/SG4のメモリは32GB(16GB×2)DDR5-5600を標準搭載。ゲームはもちろん、配信や画像編集などの同時作業でも余裕がある容量です。
最新作タイトルや大型MOD導入環境でも、32GBあればカジュアル~ミドル用途で不足を感じにくい構成です。
一方で、4K動画編集・高ビットレート録画・多数のブラウザタブや重いプラグインを併用するワークロードでは、64GB以上への増設を検討すると快適さを保ちやすくなります。
マザーボードは4スロット/最大128GBに対応(仕様上)追加・換装時はデュアルチャネル(2枚1組)を維持し、
同容量・同速度・同一規格のメモリを組み合わせるのがベストです。
ストレージ
FRGHLB860/SG4のシステムドライブは1TB NVMe SSD(M.2 Gen4|Crucial P3 Plus) を標準搭載。
Gen4帯のNVMeらしくゲームのロードやアプリ起動、素材コピーもキビキビしており、一般的な用途で速度面の不満はまず出にくい構成です。ただし、最新ゲームの容量増大や録画・編集データの保存を考えると、1TBでは早めに残容量が心許なくなるケースもあります。
大型タイトルでは1本で100GB超えることも珍しくないため、余裕が欲しい方は2TB以上のNVMe SSDを追加/換装するのが安心です。
本機はM.2スロットに空きが用意(構成により異なる)されており、追加のNVMe SSDを挿してOS用とゲーム・データ用で分ける運用も容易。
速度重視ならNVMe、容量重視ならSATA SSDやHDDを併設するのも有効です。
なお、換装・増設時はヒートシンクの干渉や放熱シートの再利用、バックアップの取得を忘れずに。
クローンで入れ替える場合は、パーティションの拡張(Cドライブの容量拡大)も併せて行うと運用が楽になります。
電源
FRGHLB860/SG4に搭載されている電源は750W(80PLUS GOLD) です。
最新のCore Ultra 5とRadeon RX 9060 XTの組み合わせなら、750Wで十分な余裕があり、電力不足による動作不安定の心配はまずありません。
80PLUS GOLD認証により変換効率も高く、省電力性・安定性・静音性のバランスが優れています。
ただし、将来的にハイエンドGPUへ交換したり、ストレージやメモリを大量に増設する予定がある場合は、850Wや1000Wクラスへの換装を検討しても良いでしょう。特に、GeForce RTX 4080以上を視野に入れている方は電源容量に余裕を持たせるのが安心です。
一方、構成を大きく変える予定がない場合は、標準搭載の750W GOLD電源で長期的にも十分運用可能です。
750W 80PLUS GOLDで安定供給。後々のGPU強化やストレージ追加にも安心の余力。
FRGHLB860/SG4のオススメカスタマイズ
- ストレージを1TB SSDにカスタマイズ
- メモリを16GBから32GBにカスタマイズ
上記2点が特にオススメです。
ストレージは標準で500GBですが、実際にOSやアプリケーションを入れると空き容量は400GB前後にまで減少します。
近年のAAAタイトルは100GBを超えるものも珍しくないため、1TB SSDに増設することで快適に複数タイトルを管理できるようになります。
メモリは標準の16GBでもゲームは十分動作しますが、32GBに増設することで、動画編集や配信などの同時作業も快適になります。
特に、配信をしながら最新ゲームをプレイしたい方には必須級のカスタマイズです。
さらに余裕を持たせたい場合は、追加のSSDを増設してゲーム専用ドライブにするのも有効です。
同社モデルとの比較
FRONTIER人気モデル「FRGHLB860/SG4」を基準に、同価格帯の「FRGHLB760/SG3」「FRGHLB760/SG4」と比較しました。
参考にしてみてください。
FRGHLB860/SG4 | FRGHLB760/SG3 | FRGHLB760/SG4 | |
---|---|---|---|
CPU | Core Ultra 5 225F | Core Ultra 5 225F | Core i7-14700F |
CPUクーラー | 240mm水冷クーラー | 240mm水冷クーラー | 240mm水冷クーラー |
GPU | Radeon RX 9060 XT 8GB | GeForce RTX 4060 Ti 8GB | GeForce RTX 5060 Ti 16GB |
メモリ | 32GB(16GB×2)DDR5 | 32GB(16GB×2)DDR5 | 32GB(16GB×2)DDR5 |
ストレージ | 1TB NVMe SSD | 1TB NVMe SSD | 1TB NVMe SSD |
電源 | 750W GOLD | 750W GOLD | 750W GOLD |
ケース/サイズ | GWM-S4(230×465×500mm) | GWM-S4(230×465×500mm) | GWM-S4(230×465×500mm) |
価格(税込) | 214,800円+ 送料3,300円 | 379,800円+ 送料3,300円 | 219,800円+ 送料3,300円 |
CPUの評価 | 性能 4.8 コスパ 0.180 | 性能 3.1 コスパ 0.140 | 性能 4.7 コスパ 0.160 |
GPUの評価 | 性能 4.5 コスパ 0.120 | 性能 4.0 コスパ 0.110 | 性能 4.0 コスパ 0.095 |
メモリの評価 | 容量 5.0 コスパ 0.00015 | 容量 5.0 コスパ 0.00015 | 容量 5.0 コスパ 0.00015 |
ストレージの評価 | 容量 5.0 コスパ 0.0046 | 容量 5.0 コスパ 0.0046 | 容量 5.0 コスパ 0.0046 |
CPU+GPU総合 | 性能 4.6 コスパ 0.118 | 性能 3.6 コスパ 0.095 | 性能 4.3 コスパ 0.070 |
総合評価 | 性能 4.5 コスパ 0.060 | 性能 3.5 コスパ 0.050 | 性能 4.2 コスパ 0.040 |
FRGHLB860/SG4は価格が最も安いのにCPU/GPU性能がバランス良く、コスパが優秀です。
FRGHLB760/SG3はCPUが下位グレード(Ultra 5 225F)のため、マルチタスク性能は落ちます。
FRGHLB760/SG4はi7-14700F搭載で高性能ですが、価格が高めでコスパはやや劣ります。
FRGHLB860/SG4 をオススメする方
- フルHD~WQHDで高画質+高フレームレートを狙いたい
- 標準の32GBメモリ / 1TB Gen4 SSDで当面増設なしで使いたい
- 240mm簡易水冷+750W GOLDで静音・冷却・将来の拡張性を重視する
- 配信や動画編集などクリエイティブ用途も並行してこなしたい
- 大きめケースでもOK、長く安定して使える1台を探している
FRGHLB760/SG3 をオススメする方
- フルHDで高FPS(Apex/VALORANTなど)を重視する
- DLSS 3 / NVENCなどNVIDIA機能を活用したい
- 価格を抑えつつバランス良いNVIDIA構成が欲しい
- 軽い編集や配信もたまに行う(省電力・静音重視)
FRGHLB760/SG4 をオススメする方
- CPU負荷の高い作業/ゲーム(同時配信・編集・多数アプリ併用)を快適にしたい
- 16GB VRAMのRTX 5060 TiでMOD多めのゲームや生成/編集素材を余裕をもって扱いたい
- 将来はGPUだけ上位へ交換して長く使う計画がある
- DLSSやAV1エンコードを使って効率よく録画・配信したい
他社モデルとの比較
FRONTIER基準機の代わりに、同価格帯の他社人気モデルとして、ドスパラのGALLERIA XA7C-R47S、マウスコンピューターのG-Tune DG-I5G60(ホワイト)、LenovoのLegion Tower 5 30IAS10 (Intel)の比較を行いました。
GALLERIA XA7C-R47S | G-Tune DG-I5G60(ホワイト) | Legion Tower 5 30IAS10 (Intel) | |
メーカー | ドスパラ | マウスコンピューター | Lenovo |
ブランド名 | GALLERIA | G-Tune | Legion |
CPU | Intel Core i7-14700F | Intel Core i5-14400F | Intel Core Ultra 7 265 |
CPUクーラー | (空冷式)12cmサイドフロー大型CPUファン | 空冷CPUクーラー | Legion Coldfront(空冷) |
GPU | GeForce RTX 4070 SUPER 12GB | GeForce RTX 4060 8GB | GeForce RTX 4060 Ti 8GB |
メモリ | 32GB(16GB×2)DDR5-4800 | 16GB(8GB×2)DDR5-4800 | 16GB(8GB×2) |
ストレージ | 1TB SSD(M.2 NVMe Gen4) | 1TB SSD(M.2 NVMe Gen4) | 512GB SSD(M.2 NVMe) |
電源 | 800W(80PLUS TITANIUM)Enhance | 750W(80PLUS BRONZE) | 構成により異なる |
ファン | 14cm 前面×1/上面×1/背面×1 | 調査中 | 背面パネル部 ×1(120 mm )、上面パネル部 ×2(120 mm )、底面パネル部 ×2(120 mm ) |
サイズ | 220(幅)×440(奥行き)×480(高さ)mm | 約189(幅)×396(奥行き)×390(高さ)mm | 約211(幅)×490.4(奥行き)×414(高さ)mm |
保証期間 | 1年間(持込) | 3年間(センドバック保証・24h365dサポート) | 1年間(標準) |
納期 | 当日出荷特選モデル | 決済より約10営業日で出荷 | 直販モデルあり |
販売価格 | 270,880円 + 送料3,300円 | 207,500円(送料無料) | 224,829円 |
CPUの評価 | 性能 4.16 コスパ 0.152 | 性能 2.57 コスパ 0.124 | 性能 4.95 コスパ 0.22 |
GPUの評価 | 性能 5.97 コスパ 0.110 | 性能 4.54 コスパ 0.109 | 性能 4.73 コスパ 0.105 |
メモリの評価 | 容量 6.4 コスパ 0.000118 | 容量 3.2 コスパ 0.000077 | 容量 3.2 コスパ 0.000071 |
ストレージの評価 | 容量 5 コスパ 0.00365 | 容量 5 コスパ 0.00482 | 容量 2.56 コスパ 0.00228 |
CPU+GPUの評価 | 性能 5.07 コスパ 0.131 | 性能 3.55 コスパ 0.116 | 性能 4.84 コスパ 0.163 |
総合評価 | 性能 5.38 コスパ 0.066 | 性能 3.83 コスパ 0.059 | 性能 3.86 コスパ 0.082 |
比較表のまとめ
総合性能が最も高いのは GALLERIA XA7C-R47S(i7-14700F + RTX 4070 SUPER)。ゲーム重視なら最有力。
価格と保証重視なら G-Tune DG-IS60G。GPUはRTX 4060で中量級タイトルも安心。
Lenovo Legion Tower 5 はCPUが強力(Core Ultra 7 265)。クリエイティブ用途にも◎。
GALLERIA XA7C-R47S をオススメする方
- WQHD〜一部4Kまで高fpsで遊びたい
- 32GBメモリや1TB Gen4 SSDの余裕が欲しい
- 当日出荷の即納を重視
G-Tune DG-I5G60 をオススメする方
- コスト重視で最新タイトルをFHD中心に快適に
- 3年保証&24h365dサポートを評価する
Lenovo Legion Tower 5 30IAS10 をオススメする方
- ゲーム+配信/編集などCPU負荷の高い用途もこなしたい
- RTX 4060 TiでDLSS併用の高画質設定を狙いたい
どこで買える?
- 公式通販(各社直販ページ)
上記3機種はいずれも公式通販での購入が確実です。価格や納期、構成が頻繁に変わるため、基本的には直販ページをご確認ください。
基本的には公式通販(FRGHLB860/SG4)での購入が安心でオススメです。
参考サイト
CPUとGPUのベンチマークスコアは以下のサイトのスコアを元に算出しました。